专利摘要:
本発明は、それぞれがブレードのためのストール制御システムを有している第1のプロペラ(6)と第2のプロペラ(8)とを備えている、航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステムであって、ストール制御システムは要素(28,58)を滑動させることによってブレードの迎角を変更するための作動回転手段(38,68)を備えている二重反転プロペラシステムに関する。本発明では、二重反転プロペラシステムが、回転中に作動回転手段(38,68)を堅固に固定するための係合解除手段(72)を備えており、係合解除手段(72)が係合している場合には、要素(28,58)と、関連する作動回転手段(38,68)との相対回転速度が発生し、フェザリングするためにブレード(6a,6b)をフェザリングするための中立位置に移動させる。
公开号:JP2011515265A
申请号:JP2011500232
申请日:2009-03-20
公开日:2011-05-19
发明作者:フランソワ・ガレ
申请人:スネクマ;
IPC主号:B64C11-32
专利说明:

[0001] 本発明は、概略的にはタービンエンジンを備えている航空機のための二重反転プロペラシステム、具体的には2つのプロペラから成るブレードをフェザリングする手段を備えている二重反転プロペラシステムに関する。]
[0002] また、本発明は、このような二重反転プロペラシステムを備えている航空機用タービンエンジンに関する。]
背景技術

[0003] 従来技術では、反対の回転方向に回転している各ロータによってプロペラが駆動される、二重反転プロペラシステムを備えたタービンエンジンが知られている。これら二重反転プロペラシステムは、一般にプロペラのブレードをフェザリングすることができるように、すなわちプロペラのブレードをストールするために、該ブレードが関連するタービンエンジンの軸線に対する実施可能な最小迎角を形成するようになっている。このような場合には、最小迎角位置、最小角度位置、又は中立位置が注目される。]
[0004] 様々な状況下において、例えばエンジンが停止し、該エンジンが固定された回転式ブレードによって発生する抵抗を低減するような致命的状態になった場合に、プロペラのブレードをフェザリング可能なことが望ましい。他の状況下では、プロペラのうち一のプロペラに翼損失が発生した場合に、他のプロペラの回転数が上昇することを回避するために、2つのプロペラのブレードをフェザリングすることが必要となる。]
[0005] さらに、ターボエンジンの推力を可能な限り相殺又は低減させたい場合には、ブレードのフェザリングが必要とされる。ブレードのエンジンの軸線を中心とした回転が継続されているにも関わらず、該エンジンの中立位置が小さな推力又は無推力を導くからである。]
[0006] ブレードをストールするための従来の制御システムを利用することによって、すなわちブレードが最小迎角位置に移動するようにブレードを案内することによって、フェザリングが実施可能とされる。しかしながら、ブレードをストールするための制御システムが故障した場合には、フェザリングを実施することができなくなる。このようなことを許容することはできない。]
発明が解決しようとする課題

[0007] 本発明の目的は、先行技術の実施例に対して、上述の不都合を少なくとも部分的に改善することである。]
課題を解決するための手段

[0008] 本発明は、この目的を達成するために、第1の解決手段として、航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステムであって、二重反転プロペラシステムが、長手軸線を中心として配設されている第1のプロペラ及び第2のプロペラとを備えており、第1のプロペラが、二重反転プロペラシステムのステータに対して長手軸線を中心として第1の回転方向に回転するようになっている、第1のプロペラロータを備えており、第1のブレードを支持しており、第1のプロペラが、さらには、最小迎角位置と最大迎角位置との間における第1のブレードの移動を可能とする、第1のブレードのための第1のストール制御システムを備えており、第1のストール制御システムが、第1の滑動要素の第1のスライド方向に沿った第1の移動によって、第1のブレードが第1のブレードの最小迎角位置に接近するように、且つ、第1の滑動要素の第1のスライド方向の反対方向である第2のスライド方向に沿った移動によって、第1のブレードの最大迎角位置に接近するように、長手軸線に沿って滑動すると共に第1のブレードに結合している第1の滑動要素を備えており、第1の滑動要素が、第1の回転アクチュエータ手段によって案内され、第1の回転アクチュエータ手段の長手軸線を中心とする回転運動によって、第1の滑動要素の長手軸線に沿ったスライド運動が発生し、第1のストール制御システムが、さらには、第1の回転アクチュエータ手段を回転運動させるようになっている第1のモータを備えており、第1の滑動要素と第1の回転アクチュエータ手段とが、第1のロータによって、ステータに対して第1の回転方向に回転駆動されるようになっており、第2のプロペラが、二重反転プロペラシステムのステータに対して長手軸線を中心として第1の回転方向の反対方向である第2の回転方向に回転するようになっている、第2のプロペラロータを備えており、第2のブレードを支持しており、第2のプロペラが、さらには、最小迎角位置と最大迎角位置との間における第2のブレードの移動を可能とする、第2のブレードのための第2のストール制御システムを備えており、第2のストール制御システムが、第2の滑動要素の第3のスライド方向に沿った移動によって、第2のブレードが第2のブレードの最小迎角位置に接近するように、且つ、第2の滑動要素の第3のスライド方向の反対方向である第4のスライド方向に沿った移動によって、第2のブレードの最大迎角位置に接近するように、長手軸線に沿って滑動すると共に第2のブレードに結合している第2の滑動要素を備えており、第2の滑動要素が、第2の回転アクチュエータ手段によって案内され、第2の回転アクチュエータ手段の長手軸線を中心とする回転運動によって、第2の滑動要素の長手軸線に沿ったスライド運動が発生し、第2のストール制御システムが、さらには、第2の回転アクチュエータ手段を回転運動させるようになっている第2のモータを備えており、第2の滑動要素と第2の回転アクチュエータ手段とが、第2のロータによって、ステータに対して第2の回転方向に回転駆動されるようになっており、二重反転プロペラシステムが、第1の回転作動手段と第2の回転作動手段とを回転中に堅固に固定するための係合解除手段を備えており、二重反転プロペラシステムが、係合解除手段が係合されている場合には、第1のモータによって回転駆動される第1の滑動要素と、第1のモータに関連する第1の回転アクチュエータ手段との間において相対回転速度が発生すると共に、第2のモータによって回転駆動される第2の滑動要素と、関連する第2の回転アクチュエータ手段との間において相対回転速度が発生し、これにより第1の滑動要素と第2の滑動要素とがそれぞれ、第1のスライド方向及び第3のスライド方向それぞれに移動し、第1のブレードと第2のブレードとがそれぞれ、自身の最小迎角位置に配置される二重反転プロペラシステムを有している。]
[0009] 本発明では、前記二重反転プロペラシステムが、前記第1の回転作動手段と前記第2の回転作動手段とを回転中に堅固に固定するための係合解除手段(“クラッチ”)を備えており、前記二重反転プロペラシステムが、前記係合解除手段が係合されている場合には、前記第1のモータによって回転駆動される前記第1の滑動要素と、前記第1のモータに関連する前記第1の回転アクチュエータ手段との間において相対回転速度が発生すると共に、前記第2のモータによって回転駆動される前記第2の滑動要素と、関連する前記第2の回転アクチュエータ手段との間において相対回転速度が発生し、これにより前記第1の滑動要素と前記第2の滑動要素とがそれぞれ、前記第1のスライド方向及び前記第3のスライド方向それぞれに移動し、前記第1のブレードと前記第2のブレードとがそれぞれ、自身の前記最小迎角位置に配置される。]
[0010] 方発明は、実施が容易でコストをかけずに、2つのプロペラのブレードを高い信頼性を以て急速にフェザリングするための最良の解決手段である。]
[0011] 従って、本発明では、第1の回転アクチュエータ手段及び第2の回転アクチュエータ手段を回転中に堅固に固定するための係合解除手段が設けられている一方、回転中に結合を解除するための手段は、エネルギをほとんど必要とせず、従来構造の二重反転プロペラシステムに容易に組み込むことができる。]
[0012] 本発明の二重反転プロペラシステムでは、係合解除手段が係合解除している限り、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とが各自のロータと共に回転する。すなわち、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とが、両方向において、ロータ及び該ロータの関連する滑動要素の回転速度と同一の所定の回転速度で同一方向にそれぞれ回転する。しかしながら、係合解除手段がブレードをフェザリングする指令に従って係合した場合には、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とが、回転中に結合し、これにより同一の回転速度及び同一の回転方向に回転するようになる。]
[0013] 第1の場合では、第1の回転アクチュエータ手段の回転速度と第2の回転アクチュエータ手段の回転速度が、ロータの回転速度の同一の代数平均に向かうように、すなわち速度が0になるようになっていることは言うまでもない。しかしながら、第2の場合では、2つの作動回転手段の速度が非零の速度に向かうようになっている。このことは、2つの作動回転手段が他方のロータではなく一方のロータによって駆動されていることを示している。しかしながら、第2の場合では、2つの作動回転手段の速度が、ロータの回転速度とロータによって駆動される滑動要素の回転速度より低い状態を維持している。]
[0014] いずれの場合であっても、考慮され得る両方の場合において、カップリングによって相互に速度低下される作動回転手段と、常にロータの回転速度で駆動される関連する滑動要素との相対回転速度が発生するので、滑動要素が所定の方向に自動的に移動するようになっており、2つのプロペラのブレードがフェザリングするようになっている。]
[0015] 上述の第2の場合は、該プロペラの作動回転手段が関連するロータの回転方向の反対方向に回転することを示す、プロペラのブレードのフェザリングが、他のブレードによって係合解除手段を介して伝動される減速に起因するより低い速度で関連するロータの回転方向と同一の回転方向に回転することを示す、他のプロペラのブレードのフェザリングよりも速く実行されるという意味において、第1の場合と相違することに留意すべきである。]
[0016] さらに、二重反転プロペラシステムが、滑動要素が関連する作動回転手段に対して並進運動している際に滑動要素がその行程の端に到達し、プロペラのブレードを中立位置に位置決めした場合には、これら滑動要素には異なる回転速度が付与されているにも関わらず、その行程の端に設けられたストッパによって、作動回転要素に沿って滑動し続けることが防止されるようになっている。従って、このことが、滑動要素が回転中に関連する作動回転手段に堅固に固定されるようにする妨害物を発生させる。参考までに、滑動要素と関連するストッパとが接近することによって発生する衝撃を最小限度に抑えるために、ストッパが可撓性を有していても良いことに留意すべきである。]
[0017] 滑動要素がストッパに一旦接触すると、作動回転手段がロータと共に回転駆動される。滑動要素同士が係合するので、クラッチがディスクブレーキの役割を果たす。従って、単純な係合解除手段を動作させることによって、ブレードが連続的且つ自動的にフェザリングされ、プロペラの回転が制止されるようになる。]
[0018] 係合解除手段が動作した後に、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とが減速された速度で連続的に回転する場合に、逐次的ではあるが、このようなプロペラの回転が制止される。特に、上述の場合には、プロペラのうち一のプロペラが、関連するロータの回転方向に対して反対の回転方向に回転する作動回転手段を備えている。このプロペラに関連する滑動要素の行程の端に設けられたストッパは、ストッパが他のプロペラを制止する前に制止する。従って、第1のプロペラのフェザリングは、第2のプロペラのフェザリングの前に実施される。第1のプロペラの作動回転手段は、ロータに対して回転している際に制止される。2つの作動回転手段が係合されている際に、該2つの作動回転手段は共に第2のロータに対して回転し、これにより第2のロータの作動回転手段が第2のロータに対して回転するので、第2のプロペラがフェザリングするようになっている。上述のように、このことが、回転中に該滑動要素と結合されているロータの回転を制止すると共に、滑動要素の回転を制止する妨害物を発生させる。]
[0019] 好ましくは、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とがそれぞれ、ボールネジから構成されている。]
[0020] 好ましくは、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とを回転中に堅固に固定する係合解除手段が、スライディングディスクを備えているクラッチシステムから構成されており、好ましくは、第1の回転アクチュエータ手段及び第2の回転アクチュエータ手段のうち一方に設けられているモータによって制御されている。]
[0021] また、優位には、第1の滑動要素及び第2の滑動要素それぞれが、自身に設けられたブレードそれぞれの偏心ピンに適合しているスライディングコーンによって構成されている。]
[0022] 優位には、第1のスライド方向と第3のスライド方向とが同一方向であり、第2のスライド方向と第4のスライド方向とが同一方向である。本発明の技術的範囲を超えることなく、真逆の状況を想到することができることは言うまでもない。]
[0023] さらには、本発明は、上述の二重反転プロペラシステムを備えている航空機用タービンエンジンに関する。該タービンエンジンは、好ましくはターボプロペラであるが、代替的には、ターボジェットエンジンであっても良い。ターボジェットエンジンである場合には、二重反転プロペラシステムは、ターボジェットエンジンのファンを構成するようになっている。]
[0024] さらに、タービンエンジンのタイプに関わらず、二重反転プロペラシステムは、プロペラが自身を囲んでいる径方向外側に形成されたシュラウドを有していないように構成されている。このような二重反転プロペラシステムは、“オープンロータ”と呼称されている。]
[0025] 最後に、本発明の主題は、上述のような航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステムを案内するための方法にある。この方法によって、最小迎角におけるストールが第1のブレード及び第2のブレードのために必要な場合に、第1の回転アクチュエータ手段と第2の回転アクチュエータ手段とを回転中に堅固に固定する係合解除手段が、係合のために動作する。]
[0026] 本発明の他の利点及び特徴は、非限定的な以下の記載によって理解される。]
[0027] 本明細書は、添付図面を参照することによって理解される。]
図面の簡単な説明

[0028] 本発明の好ましい実施例における、航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステムの縦断面図である。
プロペラブレードをフェザリングするためのシステムの動作を説明するための、図1に表わす二重反転プロペラシステムの一部分の概略的な縦断面図である。
プロペラブレードをフェザリングするためのシステムの動作を説明するための、図1に表わす二重反転プロペラシステムの一部分の概略的な縦断面図である。
図1、図2a、及び図2bに表わす二重反転プロペラシステムの一部分を回転中に堅固に固定するために係合解除する手段の拡大斜視図である。] 図1 図2a 図2b
実施例

[0029] 図1は、本発明の好ましい実施例における、航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステムの一部分を表わす。] 図1
[0030] X軸は、二重反転プロペラシステム1の長手方向、すなわちこのような二重反転プロペラシステム1を一体化するようになっているタービンエンジンの長手方向に対応する方向に対応している。Y軸は、二重反転プロペラシステム1の横方向に対応しており、Z軸は、二重反転プロペラシステム1の垂直方向又は高さ方向に対応している。これら三軸は、互いに対して直交している。]
[0031] 二重反転プロペラシステム1は、X軸に対して平行な該二重反転プロペラシステムの長手軸線4を中心として配設されているステータ又はケース2(概略的にのみ表わす)を備えている。このステータは、既知の方法によってタービンエンジンの他のケースに堅固に取り付けられるようになっている。この点において、図1は、二重反転プロペラシステム1が、好ましくはプロペラが該プロペラを囲む径方向外側のシュラウドを備えていないように構成されている、すなわち “オープンロータ(Open Rotor)”タイプであることを示している。] 図1
[0032] さらに、二重反転プロペラシステム1は、ブレード6aを支持している第1のプロペラ6又は上流プロペラを備えている。同様に、二重反転プロペラシステム1は、ブレード8aを支持している第2のプロペラ8又は下流プロペラを備えている。従って、第1のプロペラ6及び第2のプロペラ8は、二重反転プロペラシステム1の空気流の主方向に沿って互いに移動可能とされる。X軸に対して平行な矢印10によって概略的に表わすように、空気流の主方向が、以下で述べる“上流”及び“下流”との用語のための基準となる。第1のプロペラ6及び第2のプロペラ8は、これらプロペラの中心に配設されている長手軸線4を中心として反対方向に回転するようになっている一方、固定されたステータ2に対して相対的に回転する。第1のプロペラ6は、第1の回転方向12に、すなわち正面から見て時計回りに回転する。第2のプロペラ8は、第1の回転方向の反対方向である第2の回転方向14に、すなわち正面から見て反時計回りに回転する。たとえ第1のプロペラ及び第2のプロペラの回転方向がそれぞれ逆転しても、このことは本発明の技術的範囲内である。]
[0033] 明細書全体において、所定の構成部品の“回転速度(speed of rotation)”が、軸が設けられていない場合には、長手軸線4に沿って固定されたステータ2に対する相対的な該構成部品の回転速度に相当することを留意すべきである。]
[0034] 第一に、第1のプロペラ6に関する限り、第1のプロペラは、長手軸線4を中心として配設されている駆動シャフト16を備えており、機械式伝動装置(図示しない)によって回転駆動されるようになっている。例えば、該機械式伝動装置は遊星歯車装置を備えた減速機を形成しており、該遊星歯車装置はタービンエンジンのタービンによって駆動される。]
[0035] 従って、中空の駆動シャフト16が、該駆動シャフトの上流側端部に固定されており、第1のプロペラ6aの径方向外側端部、すなわち外周クラウン部分において該第1のロータのハウジングを第1の回転方向12に回転させる、第1のロータ18を支持している。このために、オリフィス20が、ブレード6aの脚部21を収容するように、長手軸線4を中心として配設されている第1のロータ18内に形成されている。2つのブレード6aそれぞれが、好ましくは二重反転プロペラシステム1の径方向軸線に対応している該ブレードの主軸線24に対して偏心したピン22を有している。]
[0036] 第1のロータ18が、概略的に駆動シャフト16の上流側端部から円錐台状に形成され、下流側に向かって開口していることにも留意すべきである。]
[0037] 内側に向かって径方向に突出している偏心ピン22が、第1のブレードのための第1のストール制御システム26に設けられており、これにより第1のブレードが、長手軸線4に対する最小迎角位置と最大迎角位置との間において移動可能とされる。該第1のブレードが、自身を中心として、すなわちオリフィス20の主軸線に相当する該第1のブレードの主軸線24を中心として回動することによって、第1のブレード6aそれぞれが、これら2つの位置の間において移動可能となる。]
[0038] このために、第1のストール制御システム26は、例えば長手軸線4を中心として配設されている共にステータに対して該長手軸線に沿って滑動可能な、制御コーン28の第1の滑動要素を備えている。]
[0039] 例えば上流に向かって開口している制御コーン28は、第1のブレードの偏心ピン22を収容するために、最大直径を有している自身の下流側端部に複数のオリフィス30を有している。当業者に知られているように、第1のプロペラ6をフェザリングするために、制御コーン28が、第1のスライド方向32aに沿って、すなわち長手軸線4に向かって移動することによって、第1のブレード6aが、最小角度位置や中立位置とも呼称される自身の最大迎角位置に接近する。上述のように、制御コーン28が、該制御コーンによって支持されている偏心ピン22上で並進方向に押されることによって、これに応答して、第1のブレード6aが、自身のオリフィス20の内側において、自身の主軸線24に関して図1に表わす自身の中立位置に向かって回転する。図1は、第1のスライド方向32aにおける自身のトラベル位置(travel position)の端に位置している制御コーン28を表わす。制御コーンによって、ブレード6aがプロペラのフェザリングを可能とする中立位置に移動可能とされる。しかしながら、代替的に、二重反転プロペラシステム1は、制御コーン28が第1のスライド方向32aの反対方向である第2のスライド方向32bにおけるトラベル位置の端に位置決めされている状態において、ブレード6aが中立位置に配置されているように構成されている場合がある。このような構成は、本発明の技術的範囲に属するものである。] 図1
[0040] 図1は、上述のように、制御コーンが第2のスライド方向32bに沿って、すなわち長手軸線4における下流に向かって移動することによって、第1のブレード6aが、最大推力を得るために必要な自身の最大迎角位置に接近することができる。制御コーン28が、並進方向において制御コーン28によって支持されている偏心ピンに押されることに応答して、第1のブレード6aが、自身の主軸線24を中心として自身の最大迎角位置に向かって回転するようになる。] 図1
[0041] 偏心ピン22が、場合によってはボールジョイント31を介して、制御コーンのオリフィス30内に収容されているので、駆動シャフト16、ロータ18、及び第1のブレード6aが共に、長手軸線4を中心として回転するように堅固に固定されている組立体を形成する。参考までに、偏心ピン22及び制御コーン28の移動は、長手軸線4に沿った並進移動と該長手軸線4を中心とした回転とを組み合わせた状態で実施される。さらに参考までに、ブレードの脚部における偏心ピンと制御コーンとの間にリングを導入することによって、この二重の運動を回避することができる。当該回転運動は、リングと制御コーンとの間において起きるので、制御コーンのみが軸線方向に並進移動する。]
[0042] 制御コーンを第1のスライド方向32a及び第2のスライド方向32bにおいて確実に並進移動させるために、ストール制御システム26が、例えば長手軸線4を中心として配設されたボールネジ方式の第1の回転アクチュエータ手段38を備えている。一般に、このボールネジ38が、ウォームネジ(endless screw)のように、長手軸線4を中心とする回転運動を長手軸線4に沿った制御コーン28のスライド運動に変換することは言うまでもない。]
[0043] ボールネジ38は、駆動シャフト16の周囲に配置されており、制御コーン28によって囲まれている。該制御コーンの略シリンドリカル状の内部部分41は、ロータ18及びステータに対して相対的に並進移動する際に永続的に固定されている、ボールネジ38の雄ネジ部分に適合している。この点において、制御コーン28が、ステータに対して長手軸線4に沿って並進運動可能な第1のプロペラ6の特定要素のうち唯一の要素であり、その他の要素が、ステータに対する並進移動の際に相互に固定されていることに留意すべきである。]
[0044] ボールネジ38の上流側端部は、該ボールネジを回転運動させ、これにより制御コーン28を並進移動させるように、第1のモータ40と結合している。特に、第1のモータ40が、例えばロータ18の環状ベース内において第1のプロペラ6のロータ18に固定されているステータを備えており、ボールネジ38の上流側端部に固定されているロータをさらに備えている場合がある。従って、第1のモータが停止している場合には、ボールネジ38が、第1のプロペラのロータによって、ボールネジ38が、回転状態において堅固に固定されていると共に第1の駆動シャフト16とロータ18と第1のブレード6aと制御コーン28とを備えている組立体と同一方向に且つ同一速度で、長手軸線4を中心として回転駆動される。ロータ18と第1のモータ40のステータとの回転が制止された結果として、ボールネジ38及び該組立体が回転状態においてこのように固定される。]
[0045] 一方、第1のモータ40が動作した場合には、ボールネジ38の回転速度が、回転状態においてロータ18に依然として固定されている制御コーン28の回転速度と相違する。これにより、ボールネジ38とロータ18との間に相対的な回転速度が発生する。従って、制御コーン28が、並進方向においてステータに固定された状態にあるボールネジ18に沿って、且つ、第1のスライド方向32a及び第2のスライド方向32bのうち一のスライド方向に沿って理想的に滑動する。従って、このようにして、すなわち第1のモータ40を操作することによって、最小迎角位置と最大迎角位置との間において第1のブレード6aのストールを制御することができる。]
[0046] 第1のプロペラ6の構成に類似して構成されている下流側に配置された第2のプロペラ8は、長手軸線4を中心として配設されている駆動シャフト46を備えている。例えば、該駆動シャフトは、第1のプロペラを交差している駆動シャフト16の周囲に配置されている。該第2のプロペラは、タービンエンジンのタービンによって駆動される機械式伝動装置によって回転駆動されるようになっている。]
[0047] この中空の第2の駆動シャフト46は、長手軸線の下流側端部に固定されており、回転式の第2のロータ48を支持している。従って、第2の回転方向14において、第2のロータは、径方向外側端部の高さにおいて、すなわち自身の外周クラウン部分の高さにおいて第2のプロペラのブレード8aを収容している。このために、オリフィス50は、第2のブレード8aの脚部51を収容するために、長手軸線4を中心として配設されているロータ48内に形成されている。第2のブレード8aそれぞれが、好ましくは二重反転プロペラシステム1の径方向軸線に対応している該ブレードの主軸線54に対して偏心している偏心ピン52を有している。]
[0048] ロータ48は、概略的には第2の駆動シャフト46の下流側端部から延在していると共に上流側に向かって開口している、円錐台状のコーンに形成されている。]
[0049] 内側に向かって径方向に突出している偏心ピン52が、第2のブレードが長手軸線4に対する最小迎角位置と最大迎角位置との間において移動可能となるように、第2のブレードのための第2のストール制御システム56に設けられている。オリフィス50内において該ブレードを中心として、ひいては該オリフィスの軸線に対応している該ブレードの主軸線54を中心として該ブレードを回動させることによって、ブレード8aそれぞれが、最小迎角位置と最大迎角位置との間において移動される。]
[0050] このために、第2のストール制御システム56は、長手軸線4を中心として配設されていると共に該長手軸線に沿ってスライド可能である、例えば制御コーン58のような第2の滑動要素を備えている。]
[0051] この制御コーン58は、例えば上流に向かって開口しており、第2のブレードの偏心ピン52を収容するために、最大直径を有している長手軸線の上流側端部において複数のオリフィス60を有している。当業者に知られているように、制御コーン58が、第1のスライド方向32aと同一方向である第3のスライド方向62aに沿って、すなわち長手軸線4の上流側に向かって移動することによって、第2のブレード8aが、第2のプロペラ8をフェザリングするために必要な中立位置の近傍に案内される。上述のように、制御コーン58が、該制御コーンによって支持されている偏心ピン52に並進方向において押され、これに応答して、第2のブレード8aが、図1に表わす中立位置に向かって主軸線54を中心として回転するようになる。図1は、第3のスライド方向62aにおける行程の端部に位置している制御コーン58を表わす。この場合には、制御コーンによって、ブレード8aが、プロペラを確実にフェザリングする中立位置に配置される。しかしながら、代替的に、二重反転プロペラシステム1は、制御コーン58が第3のスライド方向の反対方向である第4のスライド方向62bにおける行程の端に位置決めされた状態において、ブレード8aが中立位置に配置されているように構成されている場合がある。このような構成は、本発明の技術的範囲に属するものである。] 図1
[0052] 図1をさらに参照すると、上述のように、制御コーン58が、第2のスライド方向32bと同一方向である第4のスライド方向62bに沿って、すなわち長手軸線4における上流側に向かって移動することによって、第2のブレード8aが、最大推力を得るために必要な自身の最大迎角位置に接近することができる。ここで、制御コーン58が、並進方向において制御コーン58によって支持されている偏心ピン52に押されることに応答して、第2のブレード8aが、自身の主軸線54を中心として自身の最大迎角位置に向かって回転するようになる。] 図1
[0053] 偏心ピン52が、場合によってはボールジョイント61を介して、制御コーンのオリフィス60内に収容されているので、駆動シャフト46、ロータ48、及び第2のブレード8aが共に、長手軸線4を中心として回転するように堅固に固定されている組立体を形成する。ここで、偏心ピン52及び制御コーン58の移動は、長手軸線4に沿った並進移動と該長手軸線4を中心とした回転とを組み合わせた状態で実施される。さらに参考までに、ブレードの脚部における偏心ピンと制御コーンとの間にリングを導入することによって、この二重の運動を回避することができる。当該回転運動は、リングと制御コーンとの間において起きるので、制御コーンのみが軸線方向に並進移動する。]
[0054] 制御コーン58を第1のスライド方向62a及び第2のスライド方向62bにおいて確実に並進移動させるために、ストール制御システム56が、例えば長手軸線4を中心として配設されたボールネジ方式の第2の回転アクチュエータ手段68を備えている。一般に、このボールネジ68が、ウォームネジのように、長手軸線4を中心とする回転運動を長手軸線4に沿った制御コーン58のスライド運動に変換することは言うまでもない。]
[0055] ボールネジ68は、駆動シャフト46の周囲に配置されており、制御コーン58によって囲まれている。該制御コーンの略シリンドリカル状の内部部分70は、ロータ48及びステータに対して相対的に並進移動する際に永続的に固定されている、ボールネジ68の雄ネジ部分に適合している。この点において、制御コーン58が、ステータに対して長手軸線4に沿って並進運動可能な第2のプロペラ8の特定要素のうち唯一の要素であり、その他の要素が、ステータに対する並進移動の際に相互に固定されていることに留意すべきである。]
[0056] ボールネジ68の下流側端部は、該ボールネジを回転運動させ、これにより制御コーン58を並進運動させるように、第2のモータ70と結合している。特に、モータ70が、例えばロータ48の環状ベース内において第2のプロペラ8のロータ48に固定されているステータを備えており、ボールネジ68の下流側端部に固定されているロータをさらに備えている場合がある。従って、モータ70が停止している場合には、ボールネジ68が、第2のプロペラのロータによって、回転状態において堅固に固定されていると共に第2の駆動シャフト46とロータ48と第2のブレード8aと制御コーン58とを備えている組立体と同一方向に且つ同一速度で、長手軸線4を中心として回転駆動される。ロータ48と第2のモータ70のステータとの間における回転が制止された結果として、ボールネジ68及び特定の組立体が回転状態においてこのように固定される。]
[0057] 一方、第2のモータ70が動作した場合には、ボールネジ68の回転速度が、回転状態において第2のロータ48に依然として固定されている制御コーン58の回転速度と相違する。これにより、これらボールネジ68と制御コーン58との間に相対的な回転速度が発生する。従って、制御コーン58が、並進方向においてステータに固定された状態にあるボールネジ68に沿って、且つ、第3のスライド方向62a及び第4のスライド方向62bのうち一の方向に沿って理想的に滑動する。従って、このようにして、すなわち第2のモータ70を操作することによって、第1のブレード6aのストールから独立して、最小迎角と最大迎角との間において第2のブレード8aのストールを制御することができる。]
[0058] 本発明の特徴のうち一の特徴は、図1に表わすように、ボールネジ38,68を回転状態において固に固定する係合解除手段72を実施する際に、第1のボールネジの下流側端部38aが第2のボールネジの上流側端部の近傍に配置されていることである。より具体的には、図3に詳しく表わすように、2つの端部が相互に係合解除手段72を形成するように適合している。] 図1 図3
[0059] 包括的には、二重反転プロペラシステム1は、係合解除手段72が係合された場合に、回転アクチュエータ手段同士の間において相互に減速が発生するように構成されているので、第1のロータ18によって回転駆動されている制御コーン28と減速されたボールネジ38との間において、及び第2のロータ48によって回転駆動されている制御コーン58とボールネジ38と結合されていると共に減速されたボールネジ68との間において、相対的な回転速度が発生する。これら相対的な回転速度によって、制御コーン28,58それぞれが、第1のスライド方向32a及び第3のスライド方向62aにおいて移動するようになるので、第1のブレード6a及び第2のブレード8aが中立位置に移動され、これによりフェザリングが確実に実施される。]
[0060] 図2aは、例えば通常動作中、すなわちプロペラをフェザリングする指令が出ていない場合の構成になっている、二重反転プロペラシステム1の概略図である。] 図2a
[0061] 上述のように、ストールによる改善が指令されない限り、及び係合解除手段が係合解除された状態にある限り、ボールネジ38,68が、第1の回転方向12及び第2の回転方向14に回転する。すなわち、ボールネジ38,68がそれぞれ、ロータ18,48による長手軸線4を中心とした回転駆動に起因して、関連するロータ18,48及び制御コーン28,58の回転速度と同一速度で且つ同一回転方向に回転する。タービンエンジンの通常運転の際には、第1のモータ40及び第2のモータ70が、第1のブレード6a及び第2のブレード8aを理想的なストール位置に配置するために、独立して動作可能とされる。]
[0062] ブレードがフェザリングをするための指令に続いて、係合解除手段が係合された場合には、ボールネジ38,68は、一方のボールネジが他方のボールネジに擦り付けられているので、互いに同調し、回転状態において急速結合することによって完了する。これにより、一方のボールネジが、自動的に他方のボールネジを同一回転速度で且つ同一方向に回転させることができる。]
[0063] ボールネジ36,68同士の摩擦によって該ボールネジ同士の間において運動力学的平衡状態になる第1の場合には、この回転速度が零になる。2つのボールネジの相互の影響によって該ボールネジ同士の間において運動力学的平衡状態にならない第2の場合には、2つのボールネジ36,68についての回転速度が零にならない。この回転速度は、ロータ18,48の回転速度とこれらロータによって駆動される制御コーン28,58の回転速度とよりも低い状態を維持している。]
[0064] 2つのボールネジが回転中に結合される上述の2つの場合には、長手軸線4に対する相対的な回転速度が、ボールネジ38,68と通常ロータの回転速度で駆動される関連する制御コーン28,58との間において発生する。これにより制御コーン28,58が、急速に且つ高い信頼性を以て自動的に移動するので、2つのプロペラのブレードがフェザリングするようになる。]
[0065] また、二重反転プロペラシステム1は、制御コーン28,58がボールネジ38,68に対する並進運動の行程の端に到達した場合に、すなわち図2bに表わすように第1のブレード6a及び第2のブレード8aが中立位置に配置された場合に、行程の端に形成されたストッパによって制御コーンがボールネジに沿って滑動し続けることを防止するように構成されている。制御コーンが上流側に向かってさらに移動することができない場合に、例えば制御コーン28,58のオリフィス30,60と該制御コーンの関連する偏心ピン22,52とが接触することによって、このようなストッパ構造が実現されている。このようにしてストッパ(blockage)が実現されるので、制御コーン28,58が、回転された状態において関連するボールネジに堅固に固定されるようになる。この点において、図1の参照符号55によって概略的に表わされるように、行程の端において、各制御コーンと関連するボールネジとが面接触することがさらに好ましい。ストッパ57が、制御コーン28,58の反対側への移動方向における行程を制止するために設けられている場合がある。] 図1 図2b
[0066] 係合解除手段72が動作した後に、ボールネジ38,68それぞれがロータ18,48に対して回転された状態で停止している第1の場合には、制御コーンは、並進運動のための行程の端に同時に到達する。このようにして、ブレードがフェザリングする。そして、ブレードがロータに対して回転された状態で制止された結果として、ボールネジそれぞれがロータによって回転駆動されるので、係合がディスクブレーキとしての役割を果たし、これによりプロペラの回転が停止する。従って、単一の係合解除手段72によって、自動的にブレードがフェザリングし、その後に第1のプロペラ6及び第2のプロペラ8の回転が制止される。]
[0067] 係合解除手段72が動作した後に、ボールネジ38,68がステータよりも小さな速度で例えば第2の回転方向14に回転し続ける、上述の第2の場合には、制御コーン28が、制御コーン58がストッパに当接する前に行程ストッパの端部に当接する。このようにして、制御コーン28と関連するボールネジ38とが、制御コーン28が図2bに表わす行程の端に到達した時に制止され、回転された状態においてロータ18と共に堅固に固定されるようになる。このようにして、ボールネジ68がロータ18と共に回転するので、制御コーン58の第3のスライド方向62aに沿った並進移動が加速され、図2bに表わす行程の端により早く到達することができる。制御コーン58が行程端に到達した場合には、ブレードがフェザリングし、ボールネジ68がロータ48と共に回転駆動するようになる。このようにして、ロータ18,48が反対方向に回転し、且つ、ボールネジ38,68が堅固に固定されて回転するので(ストッパ効果)、その係合がディスクブレーキのような効果を発揮し、2つのロータ18,48の速度を低下させることができる。] 図2b
[0068] 図3は、第1のボールネジ38の下流側端部38aと第2のボールネジ68の上流側端部68aとが結合されている、係合解除手段72の例示的な実施例を表わす。これら2つの端部は、互いの近傍に配置されている。] 図3
[0069] 包括的には、係合解除手段72は、スライディングディスクを備えているクラッチシステムから構成されている。より具体的には、2つのディスクセット74,76が設けられており、長手軸線4に対して直角に配置されている第1のディスクセット74は、ボールネジ38を備えているスライディングリンクを有しており、長手軸線4に対して直角に配置されている第2のディスクセット76も、ボールネジ68を備えているスライディングリンクを有している。]
[0070] 静止状態において、第1のディスクセット74及び第2のディスクセット76は、互いに擦り合わないように十分に離隔されているので、ボールネジ38,68は、何らかの阻害原因となるクラッチシステム72を設けることなく、同一軸線を中心として反対方向に回転可能とされる。]
[0071] 一方、ブレードをフェザリングするための指令を受けた後に、下流側端部38a及び上流側端部68aが回転している状態において、第1のディスクセット74及び第2のディスクセット76が接触し結合する。]
[0072] このために、ピストン78が、上流側端部68a内に設けられており、該上流側端部に対して相対的に長手軸線4に沿って移動可能とされるので、第1のディスクセット74及び第2のディスクセット76が互いに押圧し合い、これにより互いに圧縮される。上流側端部68a内に配置されているモータ80(概略的に図1に表わすが、図3では省略されている)によって、ピストン78が確実に並進移動される。該モータは、好ましくは、上流側端部68aに配設された固定式ステータとピストン78のネジ部分に適合しているロータ82とを備えている回転式モータである。上流側端部68aに対して相対的に並進運動可能に固定されているロータ82の回転運動が、ピストン82の上流側端部68aに対して相対的な長手軸線4に沿った並進移動に変換される。] 図1 図3
[0073] 代替的には、代替的な解決手段として、形状記憶機能を有しているバネを備えている係合解除手段72が挙げられる。バネの伸長によってピストンが押圧され、これにより係合効果が発揮される。]
[0074] 上述の発明の様々な変更が、当業者によって単なる非限定的な例として想到可能である。]
[0075] 1二重反転プロペラシステム
2ステータ
4長手軸線
6 第1のプロペラ
6a 第1のブレード
8 第2のプロペラ
12 第1の回転方向
14 第2の回転方向
18 第1のプロペラロータ
22偏心ピン
26 第1のストール制御システム
28 第1の滑動要素
32a 第1のスライド方向
32b 第2のスライド方向
38 第1の回転アクチュエータ手段
40 第1のモータ
48 第2のプロペラロータ
52 偏心ピン
56 第2のストール制御システム
58 第2の滑動要素
62a 第3のスライド方向
62b 第4のスライド方向
68 第2の回転アクチュエータ手段
70 第2のモータ
72係合解除手段
74スライディングディスク
76 スライディングディスク]
权利要求:

請求項1
航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステム(1)であって、前記二重反転プロペラシステム(1)が、長手軸線(4)を中心として配設されている第1のプロペラ(6)及び第2のプロペラ(8)とを備えており、前記第1のプロペラ(6)が、前記二重反転プロペラシステム(1)のステータ(2)に対して前記長手軸線(4)を中心として第1の回転方向(12)に回転するようになっている、第1のプロペラロータ(18)を備えており、第1のブレード(6a)を支持しており、前記第1のプロペラ(6)が、さらには、最小迎角位置と最大迎角位置との間における前記第1のブレード(6a)の移動を可能とする、前記第1のブレード(6a)のための第1のストール制御システム(26)を備えており、前記第1のストール制御システム(26)が、前記第1の滑動要素(28)の第1のスライド方向(32a)に沿った第1の移動によって、前記第1のブレード(6a)が前記第1のブレード(6a)の前記最小迎角位置に接近するように、且つ、前記第1の滑動要素(28)の前記第1のスライド方向(32a)の反対方向である第2のスライド方向(32b)に沿った移動によって、前記第1のブレード(6a)の前記最大迎角位置に接近するように、前記長手軸線(4)に沿って滑動すると共に前記第1のブレード(6a)に結合している前記第1の滑動要素(28)を備えており、前記第1の滑動要素が、第1の回転アクチュエータ手段(38)によって案内され、前記第1の回転アクチュエータ手段(38)の前記長手軸線(4)を中心とする回転運動によって、前記第1の滑動要素の前記長手軸線(4)に沿ったスライド運動が発生し、前記第1のストール制御システム(26)が、さらには、前記第1の回転アクチュエータ手段(38)を回転運動させるようになっている第1のモータ(40)を備えており、前記第1の滑動要素と前記第1の回転アクチュエータ手段(38)とが、前記第1のロータ(18)によって、前記ステータ(2)に対して前記第1の回転方向(12)に回転駆動されるようになっており、前記第2のプロペラ(8)が、前記二重反転プロペラシステム(1)の前記ステータ(2)に対して前記長手軸線(4)を中心として前記第1の回転方向(12)の反対方向である第2の回転方向(14)に回転するようになっている、第2のプロペラロータ(48)を備えており、第2のブレード(8a)を支持しており、前記第2のプロペラ(8)が、さらには、最小迎角位置と最大迎角位置との間における前記第2のブレード(8a)の移動を可能とする、前記第2のブレード(8a)のための第2のストール制御システム(56)を備えており、前記第2のストール制御システム(56)が、第2の滑動要素(58)の第3のスライド方向(62a)に沿った移動によって、前記第2のブレード(8a)が前記第2のブレード(8a)の前記最小迎角位置に接近するように、且つ、前記第2の滑動要素(58)の前記第3のスライド方向(62a)の反対方向である第4のスライド方向(62b)に沿った移動によって、前記第2のブレード(8a)の前記最大迎角位置に接近するように、前記長手軸線(4)に沿って滑動すると共に前記第2のブレード(8a)に結合している前記第2の滑動要素(58)を備えており、前記第2の滑動要素が、第2の回転アクチュエータ手段(68)によって案内され、前記第2の回転アクチュエータ手段(68)の前記長手軸線(4)を中心とする回転運動によって、前記第2の滑動要素の前記長手軸線(4)に沿ったスライド運動が発生し、前記第2のストール制御システム(56)が、さらには、前記第2の回転アクチュエータ手段(68)を回転運動させるようになっている第2のモータ(70)を備えており、前記第2の滑動要素と前記第2の回転アクチュエータ手段(68)とが、前記第2のロータ(48)によって、前記ステータ(2)に対して前記第2の回転方向(14)に回転駆動されるようになっており、前記二重反転プロペラシステム(1)が、前記第1の回転作動手段(38)と前記第2の回転作動手段(68)とを回転中に堅固に固定するための係合解除手段(72)を備えており、前記二重反転プロペラシステム(1)が、前記係合解除手段(72)が係合されている場合には、前記第1のモータ(40)によって回転駆動される前記第1の滑動要素(28)と、前記第1のモータ(40)に関連する前記第1の回転アクチュエータ手段(38)との間において相対回転速度が発生すると共に、前記第2のモータ(70)によって回転駆動される前記第2の滑動要素(58)と、関連する前記第2の回転アクチュエータ手段(68)との間において相対回転速度が発生し、これにより前記第1の滑動要素(28)と前記第2の滑動要素(58)とがそれぞれ、前記第1のスライド方向及び前記第3のスライド方向それぞれに移動し、前記第1のブレード(6a)と前記第2のブレード(8a)とがそれぞれ、自身の前記最小迎角位置に配置されることを特徴とする二重反転プロペラシステム(1)。
請求項2
前記第1の回転アクチュエータ手段(38)と前記第2の回転アクチュエータ手段(68)とがそれぞれ、ボールネジから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の二重反転プロペラシステム(1)。
請求項3
前記第1の回転アクチュエータ手段(38)と前記第2の回転アクチュエータ手段(68)とを回転中に堅固に固定する前記係合解除手段(72)が、スライディングディスク(74,76)を備えているクラッチシステムから構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の二重反転プロペラシステム(1)。
請求項4
前記第1の滑動要素(28)と前記第2の滑動要素(58)とがそれぞれ、関連するブレードそれぞれの偏心ピン(22,52)に適合しているスライディングコーンから構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の二重反転プロペラシステム(1)。
請求項5
前記第1のスライド方向と前記第3のスライド方向とが、同一方向であり、前記第2のスライド方向と前記第4のスライド方向とが、同一方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の二重反転プロペラシステム(1)。
請求項6
請求項1〜5のいずれか一項に記載の二重反転プロペラシステム(1)を備えていることを特徴とする航空機用タービンエンジン。
請求項7
請求項1〜5のいずれか一項に記載の航空機用タービンエンジンのための二重反転プロペラシステム(1)を案内するための方法において、最小迎角におけるストールが前記第1のブレード及び前記第2のブレードのために必要な場合に、前記第1の回転アクチュエータ手段(38)と前記第2の回転アクチュエータ手段(68)とを回転中に堅固に固定する前記係合解除手段(72)が、係合のために動作することを特徴とする方法。
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